- 間取り
- 2025.11.29
Contents
玄関が散らかるのはもう嫌だ!子育て世代が「玄関収納」で後悔する理由
マイホームを考え始めると、リビングやキッチンに夢が膨らみますよね。でも、意外と見落としがちなのが「玄関収納」です。実は、家づくりで後悔したポイントとして、玄関周りは常連なんです。特に、これからお子様が生まれる、または小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、今の生活を基準に考えてしまうと「こんなはずじゃなかった」となりがちです。なぜそうなるのか、まずはその理由から一緒に見ていきましょう。
ベビーカーや三輪車 賃貸では収まらないモノたち

今の賃貸マンションやアパートの玄関を思い出してみてください。ベビーカーを置いたら、もうそれだけでいっぱいになっていませんか?雨の日には傘も増え、お子様が歩き出せば三輪車や外遊びのおもちゃも加わります。
これらは土や泥で汚れていることも多く、室内に持ち込むのはためらわれますよね。結果、たたんで無理やり廊下に置いたり、車に積みっぱなしにしたりと、日々の小さなストレスになってしまいます。
新しいお家では、こうした「外で使う大きなモノ」を、ストレスなく置けるスペースが絶対に必要です。
特にベビーカーは、お子様を抱っこしながら片手でたたむのも一苦労。そのままサッと置けるスペースがあるだけで、生活の質は格段に上がりますよ。
モデルハウスでは素敵に見えたのに 実際の生活とのギャップ

住宅展示場やモデルハウスの玄関って、本当に広くて素敵ですよね。間接照明がおしゃれで、素敵なインテリアが飾られていて。「こんな玄関にしたい!」と憧れるお気持ち、とてもよく分かります。
でも、ちょっと待ってください。モデルハウスは、あくまで「理想を見せる場所」です。そこには、私たちが毎日使うベビーカーも、泥んこの長靴も、びしょ濡れのレインコートも置かれていません。
この「見た目の素敵さ」と「実際の生活」のギャップこそが、後悔の第一歩なんです。憧れだけで間取りを決めてしまい、いざ住み始めたらモノが溢れて「モデルハウスと全然違う…」と落ち込んでしまう方は少なくありません。大切なのは、見た目と実用性のバランスです。
家族の成長でモノは増え続ける 10年後も使いやすい玄関とは

家づくりは「今」だけを考えてはいけません。特に玄関収納は、お子様の成長と共に、収納するモノが劇的に変化する場所です。
今はベビーカーや抱っこ紐かもしれませんが、5年後には自転車やキックボード、ボールや虫かごに変わります。
10年後にはどうでしょう?部活動の道具、スキーやスノーボード用品、家族全員分のアウトドアグッズなど、さらに大きく、多くなっているはずです。
「子供が小さいから、これくらいで大丈夫」と今のサイズ感で収納を決めてしまうと、数年後には必ずモノが溢れてしまいます。10年後、20年後も家族みんなが使いやすい玄関にするには、将来の変化を見越した「柔軟性のある収納計画」が鍵となります。
玄関間取りの失敗例 収納量が足りず結局散らかる

「土間収納を作ったのに、なぜか玄関が片付かない…」こんなご相談も実は多いんです。原因はハッキリしていて、ご家族の持ち物に対して、収納の「量」が絶対的に足りていないケースです。
例えば、靴が大好きでご夫婦合わせて100足お持ちなのに、50足しか入らない下駄箱を選んでしまったり。アウトドアが趣味なのに、テントやクーラーボックスを置くスペースを考えていなかったり。
結果として、土間収納はパンパンになり、入りきらなかったモノが玄関のたたきやホールに溢れ出てきてしまいます。これでは、せっかく注文住宅でこだわった意味がありませんよね。まずはご自身の持ち物をしっかり把握することが、失敗を避ける第一歩です。
玄関間取りの失敗例 ベビーカーや趣味の道具が入らない

もう一つのよくある失敗が、「量」ではなく「サイズ」の問題です。「広い土間収納を作ったぞ!」と喜んだのも束の間、いざベビーカーを入れようとしたら、入り口の幅や通路の幅が足りなくて入らない、なんてことも…。
特に、ゴルフバッグやスノーボード、ロードバイクなど、長さや幅がある趣味の道具をお持ちの方は要注意です。設計段階で「何を」「どのように」置きたいかを具体的に伝えておかないと、いざ使おうと思った時に出し入れが億劫になり、結局使わなくなってしまいます。
最新のハウスメーカーでは、こうした失敗を防ぐために、設計段階でお客様の持ち物を細かくヒアリングし、3Dパースなどで実際の収納イメージを共有しながら進めてくれるところがほとんどですよ。
スッキリした玄関が「いってきます」「ただいま」を気持ちよくする

ここまで少し怖い話もしましたが、裏を返せば、計画さえしっかりすれば玄関は「最高に快適な場所」になります。
朝、家族みんなが「いってきます!」と慌ただしく出ていく時。玄関がスッキリ片付いていれば、靴もすぐに見つかり、忘れ物もなく、気持ちよく1日をスタートできますよね。
夕方、疲れて「ただいま」と帰ってきた時。モノが散乱した玄関ではなく、整った空間が迎えてくれれば、心もホッと安らぐはずです。
玄関は、家族の1日の始まりと終わりを切り替えるスイッチのような場所。だからこそ、収納にこだわり、いつもキレイを保てる空間にすることには、大きな価値があるんです。
気軽に家づくりの相談をしたい方
住宅の専門家へ相談モデルハウスを選んで気軽に相談!
直接ハウスメーカーの担当者へ相談成功例に学ぶ 理想を叶える「玄関収納」の基本パターン
「玄関収納で後悔したくない!」というお気持ち、よく分かりました。では、具体的にどのような収納を選べば、スッキリと片付いた理想の玄関が手に入るのでしょうか。ここでは、最近の注文住宅で人気の「成功パターン」を、それぞれの特徴やメリット・デメリットと合わせて詳しくご紹介します。ご自身のライフスタイルを思い浮かべながら、どのタイプがピッ タリか考えてみてくださいね。
シューズクローゼット(土間収納)と据え置き下駄箱 種類と特徴を徹底比較

玄関収納は、大きく分けて2つのタイプがあります。
一つは、従来からある「据え置き・造り付け下駄箱」タイプ。
そしてもう一つが、今や主流となりつつある「シューズクローゼット(土間収納)」タイプです。
「据え置き下駄箱」は、その名の通り、靴をしまうことを主な目的とした収納です。玄関ホール(床の上)に設置されます。
対して「土間収納」は、玄関のたたき(土間)とひと続きになった、土足のまま入れる収納スペースのことを指します。
最大の違いは「収納できるモノ」。下駄箱は基本的に靴だけですが、土間収納はベビーカー、アウトドア用品、コート、傘など、外で使うあらゆるモノを収納できます。どちらが良いかは、ご家族の持ち物や玄関に求める機能によって変わってきます。
【下駄箱タイプ】トール型・カウンター型・セパレート型の特徴と選び方

もし「土間収納ほどの広さは取れない」「靴だけしっかり収納できれば良い」という場合は、下駄箱タイプが選択肢になります。このタイプにも、大きく分けて3つの形状があります。
「トール型」は床から天井まであるタイプで、圧倒的な収納力が魅力です。玄関をスッキリ見せたい方におすすめです。
「カウンター型」は腰ぐらいの高さのタイプ。圧迫感がなく、カウンターの上に鍵やディフューザー、お花などを飾れるのが人気ですね。
そして「セパレート型」は、上下に収納が分かれていて、間にカウンター部分があるタイプ。収納力と飾り棚の「いいとこ取り」と言えます。
ご家族の靴の量と、玄関をどう見せたいかで選ぶと良いでしょう。最近のハウスメーカーの造作下駄箱は、デザインも本当に洗練されていますよ。
【土間収納タイプ】メリット・デメリット解説 ウォークスルー型とウォークイン型どっちがいい

引用元:SUUMO
さて、ここからは人気の「土間収納」を深掘りします。土間収納は、中の通り抜けができるかどうかで、さらに2種類に分けられます。
「ウォークイン型」は、玄関から入る一つの出入り口だけがあるタイプ。いわば「玄関脇の納戸」のようなイメージです。壁面を多く使えるため、収納量を最大限に確保したい方に向いています。
一方、「ウォークスルー型」は、玄関側と室内側(ホールや廊下、時にはパントリーなど)の2方向に出入り口があるタイプです。通り抜けができるため、生活動線を重視する方に圧倒的に人気があります。
どちらも一長一短あるため、ご家族の暮らし方に合わせて選ぶことが大切です。
ウォークスルータイプの便利な生活動線と収納例

ウォークスルータイプの最大の魅力は、何と言ってもその「便利な動線」です。例えば、帰宅時に玄関から土間収納に入り、そこでコートを脱ぎ、カバンを置き、靴をしまいます。そして、そのまま室内のホールや洗面所に抜けられる…。
どうでしょう?外で付いた花粉や汚れ、ウイルスなどをリビングに持ち込まずに済むのです。これは特に、小さなお子様がいらっしゃるご家庭には大きなメリットですよね。
また、買い物から帰ってきた時に、重い荷物をそのままパントリー(キッチンの収納庫)に運び込めるような動線にする間取りも人気です。ハウスメーカーの設計士さんは、こうした生活動線のプロ。ぜひ色々なパターンを提案してもらってください。
玄関からパントリー、そしてキッチンへつながる動線は、収納計画だけでなく「どんなキッチンレイアウトにするか」によっても使い勝手が大きく変わります。
対面キッチンにするか、壁付けキッチンにするかでお悩みの方は、メリット・デメリットや後悔ポイントを整理したこちらの記事も参考になります。
▶︎ キッチン「対面vs壁付け」どっち?専門家が教える失敗しない選び方
ウォークインタイプの特徴と大容量の収納例

「動線よりも、とにかく収納量が欲しい!」という方には、ウォークインタイプがおすすめです。ウォークスルー型は通路を確保する必要があるため、その分、壁面(=収納スペース)が減ってしまいます。
その点、ウォークイン型は行き止まりの空間なので、壁面をL字型やコの字型に目一杯使って棚を設置できます。
例えば、ご主人がDIYやロードバイク、キャンプなど多趣味な場合。たくさんの工具や大きなテント、スペアタイヤなども、この空間にまとめて収納できます。家族全員分の防災グッズを置くスペースとしても最適です。来客時には見えない空間なので、多少雑然としていても気にならない、というメリットもありますね。
成功事例に共通する「家族動線」と「適正な収納量」の秘密

これまで多くのご家族の家づくりを見てきましたが、玄関収納で成功しているご家庭には、必ずと言っていいほど共通点があります。それは、「家族動線」と「適正な収納量」の2つが、高いレベルで両立していることです。
どちらか一方だけではダメなんです。例えば、動線は完璧でも収納量が足りなければモノが溢れますし、逆に収納量はたっぷりでも動線が悪ければ「使いにくい収納」になってしまいます。
このバランスを見極めるのが、私たちプロの腕の見せ所でもあります。ご家族の今の暮らしぶり、そして将来の夢や計画をじっくりお伺いし、「あなたたち家族にとっての最適解」を一緒に見つけていく。これがハウスメーカーで家を建てる最大のメリットだと私は思います。
失敗から学ぶ 適切な玄関 間取り サイズの考え方

「じゃあ、うちはどれくらいのサイズが必要なの?」と思いますよね。これは非常に難しい質問で、「4人家族なら〇畳」と一概には言えません。なぜなら、先ほどお話ししたように、ライフスタイルによって持ち物が全く違うからです。
目安としてよく言われるのは、1.5畳〜2畳程度ですが、これはあくまで一般的な例。例えば、キャンプが趣味で道具一式をお持ちなら3畳は欲しいかもしれませんし、逆に靴もモノも少ない方なら1畳でも十分かもしれません。
失敗しないためには、まずご自身の持ち物を全てリストアップすること(詳しくは後述します)。そして、その「現物」がしっかり収まるサイズを、設計士さんと一緒にメジャーで確認しながら決めていくことが重要です。「なんとなく広い方がいい」という決め方は、失敗のもとですよ。
インスタで人気のおしゃれな玄関収納アイデア5選
最近は、InstagramやPinterestで情報収集される方が本当に多いですよね。玄関収納も、ただ「しまう」だけでなく「おしゃれ」であることが重要になっています。機能性だけでなく、デザインにもこだわると毎日の気分が上がりますよ。
ここでは、特に人気の高いおしゃれなアイデアを5つご紹介します。
1. 有孔ボード(穴あきボード)で見せる収納

壁一面に有孔ボードを取り付け、フックや棚で帽子、鍵、趣味の道具などを「見せる収納」にするアイデアです。ディスプレイ感覚で楽しめ、DIYでのカスタマイズ性も抜群です。
2. アーチ状の垂れ壁(R垂れ壁)

土間収納やシューズクロークの入り口を、流行りの「アーチ状の垂れ壁」にするデザイン。空間に柔らかさとカフェのような可愛らしさが生まれ、来客時のアイキャッチにもなります。
3. OSB合板でラフなガレージ風に

あえて木片を圧縮したラフな質感の「OSB合板」を内装に使うのも人気です。DIY感やガレージのような無骨さが生まれ、アウトドア用品や工具との相性もバッチリです。
4. ハンガーパイプでショップ風に

土間収納内に黒いアイアンバーなどの「ハンガーパイプ」を通すスタイルです。濡れたコートや上着をサッと掛けられ実用的なうえ、まるでアパレルショップのような雰囲気が出ます。
5. こだわりの床タイル

玄関土間や土間収納の床を、お気に入りの「タイル」にするだけで雰囲気は一変します。最近は六角形のヘキサゴンタイルや、モロッカンタイルなど、個性的なデザインを選ぶ方が増えています。
気軽に家づくりの相談をしたい方
住宅の専門家へ相談モデルハウスを選んで気軽に相談!
直接ハウスメーカーの担当者へ相談ライフスタイル別 失敗しない「土間収納」と玄関の間取り術
玄関収納の基本パターンが分かったところで、次はいよいよ実践編です。「じゃあ、私たち家族には具体的にどんな間取りがいいの?」という疑問にお答えします。ここでは、お客様からご相談が多い3つのライフスタイル別に、土間収納を最大限に活かす間取りの「コツ」と「成功実例」をご紹介します。ご自身の暮らし方に一番近いものを参考にしてみてください。
【子育て・共働き夫婦向け】コートも鞄も一括管理!リビングが散らかない動線

共働きで、小さなお子様がいらっしゃるご家庭に一番おすすめしたいのが、この動線です。ポイントは「リビングにモノを持ち込まない」こと。
具体的には、玄関から続く土間収納に、家族全員分のコートや上着をかけるハンガーパイプを設置します。お子様の通園バッグや、ご夫婦の通勤カバンを置く棚もここに作ります。そして、そのままウォークスルーで「ファミリークローゼット」や「洗面所」に直行できる間取りにします。
そこで部屋着に着替え、手を洗いうがいをしてから、ようやくリビングへ。この動線さえ作ってしまえば、「ただいま!」の後にリビングのソファにコートやカバンが置きっぱなし…なんてことが無くなります。リビングが散らからないと、家事のストレスも格段に減りますよ。
【アウトドア・DIY好き向け】趣味の道具も丸ごと収納できる土間スペース活用法

キャンプ、サーフィン、スノーボード、ロードバイク、DIY…。趣味を大切にされているご夫婦も多いですよね。こうした趣味の道具は、大きくて汚れていることが多いため、収納場所に困る筆頭です。
こうした方には、あえて玄関の「土間」自体を広く取り、収納兼作業スペースにすることをおすすめします。土間収納(個室)にするのではなく、玄関ホールと一体化したオープンな土間スペースです。
そこにロードバイクを壁掛けして「見せる収納」にしたり、DIY用の作業台を置いたり。棚を造作して、テントやクーラーボックスを無造服に積んでも、それが逆におしゃれな「ガレージ感」になります。汚れたままの道具も気兼ねなく持ち込めて、そのままお手入れもできる。まさに「趣味人のための玄関」ですね。
【来客が多い家庭向け】見せる収納と隠す収納でいつでもキレイな玄関に

「お友達や両親がよく家に来る」というご家庭では、玄関はいつもキレイにしておきたいですよね。でも、家族の靴やモノが常に出ていると、急な来客時に慌ててしまいます。
そこでおすすめなのが、玄関を「家族用」と「来客用」に完全に分けてしまう「2WAY玄関」という間取りです。お客様には、いつもスッキリと片付いたメインの玄関ホールから上がっていただきます。
一方、ご家族は、玄関脇に設けた「家族専用の土間収納(ウォークスルータイプ)」を通って室内に入ります。そこには家族全員の靴や上着、ベビーカーなどが置いてあっても、お客様からは一切見えません。生活感はしっかり隠しつつ、おもてなしの空間は美しく保つ。このメリハリが、暮らしにゆとりを生んでくれますよ。
玄関だけでなく、リビングや洗面所など家全体で「見せる収納」と「隠す収納」をどうバランスさせるかによって、片づけやすさや見た目の印象は大きく変わります。
それぞれのメリット・デメリットや、ライフスタイル別の最適バランスを詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。
▶︎ 【見せる収納 vs 隠す収納】徹底比較!収納で絶対後悔しない注文住宅
子供が自分で片付けられる 成長に合わせた玄関収納の工夫

家づくりで「子供の成長」を考えることはとても大切です。玄関収納も例外ではありません。お子様が「自分で片付けられる」仕組みを作ってあげると、親御さんの負担も減りますし、お子様の自立心も育ちます。
例えば、お子様の身長に合わせた低い位置に、専用のフックやハンガーパイプを取り付けてあげましょう。「ここがあなたの場所だよ」と決めてあげれば、自分で上着や帽子、通園バッグをかけてくれるようになります。
また、外遊びのおもちゃやボールは、ポイポイ放り込むだけの大きな収納ボックスを用意するのも良いですね。棚も、成長に合わせて高さを変えられる「可動棚」にしておけば、将来お子様の靴のサイズが大きくなったり、部活の道具が増えたりしても、柔軟に対応できます。
玄関の間取り おしゃれな実例【子育て世帯編】

これは、私たちがお手伝いした30代のご夫婦の実際のお住まいです。お子様が生まれたばかりで、まさにベビーカーの置き場に悩んでいらっしゃいました。
そこで、玄関土間をあえて広くとり、ベビーカーをたたまずに置けるスペースを確保。そして、その奥にはアーチ状の垂れ壁(R垂れ壁)が可愛い、ウォークスルーの土間収納を設けました。
収納内部には、ご家族3人分の靴はもちろん、上着やカバン、オムツのストックまで置ける棚をたっぷり作りました。
お客様が来た時は、R垂れ壁の奥にロールスクリーンを下ろせば、生活感をサッと隠せるようにもなっています。奥様お気に入りの北欧風のアクセントクロスで、毎日の気分も上がる玄関になりました。
玄関の間取り おしゃれな実例【アウトドア・趣味を楽しむ家】

こちらは、ご夫婦共通の趣味がキャンプとロードバイクという、アクティブなご家族の実例です。賃貸時代は、高価なロードバイクを泣く泣くベランダに置いていたそうです。
新しいお家では、玄関ドアを開けたら、そのまま土間が奥まで続く「通り土間」のような間取りをご提案しました。壁には下地をしっかり入れて、ロードバイクを2台、格好良く壁掛けできるように。
壁の一面は、あえてOSB合板をむき出しにして、ご主人が自分で棚やフックをDIYできるようにしました。棚にはキャンプ用品がズラリと並び、まるでアウトドアショップのよう。まさにご夫婦の「好き」が詰まった、秘密基地のような玄関スペースになりました。
玄関間取り実例【コンパクトでも大容量収納を実現】

引用:住友林業
「土間収納は欲しいけど、土地や予算的にそんなに広く取れない…」という方もいらっしゃるでしょう。この実例は、まさにそうしたお悩みを解決したパターンです。
玄関ホール自体は標準的な広さですが、壁一面に天井までの「トール型の下駄箱」を造作し、まず靴の収納量を確保しました。そして、その隣。幅は1メートルもありませんが、奥行きを2メートル取った「縦長のウォークイン型土間収納」を設けたのです。
ここには、ベビーカーを縦に入れ、奥の壁にはゴルフバッグや傘を立てかけ、手前の壁には可動棚で細々したものを収納。コンパクトながら、工夫次第でこれだけの収納量が確保できるという好例です。諦める前に、ぜひハウスメーカーの設計士さんに相談してみてください。
玄関収納の間取りだけでなく、「家事動線」や「家全体の収納計画」までトータルで考えることで、暮らしの満足度はさらに高まります。
キッチン・ランドリールーム・パントリーなど、家事ラク動線と収納の成功例をまとめて知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
▶︎ 【家事・収納・間取り】後悔しない家づくり!家事ラク動線と収納の成功例
気軽に家づくりの相談をしたい方
住宅の専門家へ相談モデルハウスを選んで気軽に相談!
直接ハウスメーカーの担当者へ相談後悔しない玄関収納のために あなたが今すぐ確認すべきこと
さて、理想の玄関収納のイメージが、だんだん具体的になってきたのではないでしょうか。でも、家づくりは「決めること」の連続です。理想と現実の間で、「本当にこれでいいのかな?」と不安になることもありますよね。最後の章では、あなたが後悔のない選択をするために、契約前や設計段階で「今すぐ確認してほしいこと」を、プロの視点からお伝えします。
「住んでみたら不便だった」玄関土間収納の動線が悪い失敗例と回避策

せっかくウォークスルータイプの土間収納を作ったのに、「結局、誰も使っていない…」という悲しいケースがあります。原因の多くは、その動線が「面倒くさい」からです。
例えば、玄関ドアから土間収納の入り口が妙に遠かったり、逆に土間収納を通り抜けた先がリビングのテレビの前だったりすると、家族はだんだんそこを通らなくなります。結果、最短距離であるメインの玄関ホールに靴やカバンが放置され、土間収納はただの物置になってしまうのです。
回避策は、「無意識でも自然にそこを通ってしまう」動線を設計すること。帰宅してからリビングに行くまでの「通り道」に、自然な流れで組み込むことが鉄則です。これは間取り全体の工夫が必要なので、ぜひ経験豊富な設計士さんに相談してください。
まずは「何を・どれだけ」収納するかリストアップしよう

設計士さんに「どんな収納がいいですか?」と聞かれて、「広くてたくさん入るのがいいです」とだけ答えるのはNGです。これでは、あなたの家族に本当にフィットした収納は作れません。
まずご家族でやっていただきたいのは、「玄関周りに収納したいモノ」を、今あるモノも、将来買う予定のモノも、すべて書き出すことです。
靴は何足ありますか?ベビーカーは?三輪車は?ゴルフバッグやスノーボードは?傘は何本?外遊びのおもちゃは?リストアップすることで、初めて「必要な広さ」や「必要な棚の形」が見えてきます。この作業が、後悔しない玄関収納の第一歩であり、最も重要な作業だと言っても過言ではありません。
湿気と匂いを防ぐ 換気扇や小窓の設置

引用元:SUUMO
土間収納で意外と見落としがちなのが「湿気」と「匂い」の問題です。濡れた傘やレインコート、汗をかいた靴をそのまま置くと、すぐにカビや嫌な匂いの原因になってしまいます。
これを防ぐために、設計段階で必ず「換気計画」を取り入れてください。小さな窓を付けて風通しを良くする(通風)だけでも効果はありますが、一番のおすすめは「換気扇」を設置することです。
特にウォークインタイプは空気がこもりやすいため必須と言えます。最近のハウスメーカーでは、調湿・消臭効果のある壁材(エコカラットなど)とセットで提案してくれることも多いので、ぜひ確認してみてください。これで、梅雨の時期も安心ですよ。
収納効率が劇的に変わる「可動棚」の上手な活用法

引用元:アイフルホーム
土間収納の棚をどう作るか。これも収納効率を左右する大きなポイントです。「大は小を兼ねる」と、棚をざっくりとしか作らないと、モノの高さと棚の高さが合わずに、無駄なスペース(デッドスペース)だらけになってしまいます。
そこでおすすめなのが、棚板の高さを自由に変えられる「可動棚」です。これなら、お子様の靴のサイズが変わって、長靴やブーツが増えても、棚の高さをサッと変えて対応できます。
DIY用品やキャンプ道具など、細々したものから背の高いものまで、収納するモノに合わせて棚を最適化できるため、空間を無駄なく使い切ることができます。ハウスメーカーの標準仕様になっていることも多いので、ぜひ確認してみてください。
人がスムーズに通れる通路幅の確保

引用元:SUUMO
ウォークイン型でもウォークスルー型でも、土間収納で意外と見落としがちなのが「通路幅」です。棚にモノを置いたら、人が通るスペースがなくなってしまった…という失敗は避けたいですよね。
特にウォークスルータイプの場合、ベビーカーを押したまま通り抜けたいのか、お子様と手を繋いで通りたいのかによって、必要な通路幅は変わってきます。
ただ人が通るだけなら60cmでも可能ですが、ベビーカーや大きな荷物を持つことを考えると、最低でも80cmは確保したいところです。もし可能なら、設計段階で、モデルハウスや今のお住まいでメジャーを使って「80cmってこれくらいか」と体感しておくことを強くおすすめします。
私たち家族にピッタリの間取りが分からない…そんな時の解決法

ここまで色々とお話ししてきましたが、「理屈は分かったけど、やっぱり自分たちに何がベストなのか決められない…」と不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。それも当然です。家づくりは、ほとんどの方が初めての経験なのですから。
そんな時は、ぜひ「まるっと住まいの窓口」のような、住宅の専門家に頼ってください。
私たちは、特定のハウスメーカーに偏らず、お客様のライフスタイルやご予算、将来の夢をじっくりとお伺いした上で、客観的なアドバイスを差し上げるのが仕事です。
たくさんのご家族の「成功」も「失敗」も見てきた私たちだからこそ、お伝えできることがあります。一人で悩まず、まずは気軽に話を聞かせてもらえませんか?
気軽に家づくりの相談をしたい方
住宅の専門家へ相談モデルハウスを選んで気軽に相談!
直接ハウスメーカーの担当者へ相談まとめ
理想の玄関収納、そして土間収納を極めるためのヒントは見つかりましたでしょうか? 大切なのは、「なんとなく」で決めないことです。
まずは、ご自身の家族が「今」そして「将来」何を収納したいのかをしっかりリストアップすること。そして、そのモノを出し入れする「毎日の動線」を具体的にイメージすることです。
「ウォークイン」と「ウォークスルー」のどちらが良いか、広さはどれくらい必要か、という答えは、ご家族の数だけ存在します。 ぜひ、この記事でご紹介した「成功例」や「失敗例」をご自身の暮らしに当てはめてみてください。
そして、もし迷ってしまったら、いつでも私たち「まるっと住まいの窓口」にご相談ください。あなたのご家族にピッタリ合う、毎日がちょっと楽しくなるような玄関収納の間取りを、一緒に見つけていきましょう。
気軽に家づくりの相談をしたい方
住宅の専門家へ相談モデルハウスを選んで気軽に相談!
直接ハウスメーカーの担当者へ相談この記事に関連したよくある質問
- 家族4人なら玄関収納の広さはどれくらい必要ですか
-
ご家族4人(ご夫婦+お子様2人)の場合、一般的には1.5畳から2畳(約2.5㎡〜3.3㎡)の土間収納(シューズクローク)を設けるケースが多いです。ただし、これはあくまで目安です。例えば、ベビーカーや三輪車、アウトドア用品などを置く場合は、2畳以上あると安心でしょう。逆に、持ち物が少なく靴がメインであれば1畳程度でも工夫次第で十分機能します。広さよりも「何をどれだけ収納するか」で決めることが最も重要です。
- 土間収納の費用相場はどれくらい変わりますか
-
土間収納を設ける費用は、その広さや仕様によって変わってきます。単純に「1畳増やす」場合、建物の坪単価にもよりますが、一般的に15万円〜30万円程度の追加費用がかかると考えておくと良いでしょう。さらに、内部に造作棚やハンガーパイプ、換気扇などを追加すれば、その分の費用が加算されます。コストを抑えたい場合は、棚をハウスメーカーに造作してもらうのではなく、入居後にご自身で市販のラックなどを設置する「DIY」も一つの方法ですよ。
- 玄関収納の湿気や匂い対策はどうすればいいですか
-
土間収納は、濡れた傘や靴、汗をかいたコートなどを置くため、湿気や匂いがこもりやすい場所です。対策としては、まず「換気」が重要です。換気扇や小さな窓(通風・採光用)を設置することを強くおすすめします。また、壁紙に「調湿・消臭機能」のあるエコカラットなどの建材を採用するのも非常に効果的です。入居後は、除湿剤を置いたり、こまめに扉を開けて空気を入れ替えたりする工夫も大切ですね。
- シューズクロークに換気扇や小窓は必須ですか
-
法律上の「必須」ではありませんが、快適に使い続けるためには「ほぼ必須」と考えていただくのが良いと思います。特にウォークインタイプの土間収納は空気がよどみやすいため、換気扇か小窓のどちらかは必ず設置しましょう。匂いやカビが発生してから後悔されるお客様は本当に多いです。ハウスメーカーの設計士さんも、よほどの理由がなければ必ず提案してくれるはずです。コストとの兼ね合いもありますが、快適性のために優先度を高くしてほしいポイントです。
- ウォークスルーとウォークイン どちらが人気ですか
-
最近の傾向としては、「ウォークスルータイプ」を選ばれるお客様が非常に多く、特に「帰宅動線」を重視されるご家庭からの人気が絶大です。ただし、収納量を最優先したい方や、趣味の道具をまとめて置きたい方からは、壁面を多く使える「ウォークインタイプ」も根強く選ばれています。どちらがご自身のライフスタイルに合っているか、じっくり比較検討してみてください。
- 注文住宅で玄関収納を設計する際の注意点を教えてください
-
一番の注意点は、収納したいモノの「量」と「サイズ」を設計士さんに具体的に伝えることです。「ベビーカー」と一口に言っても、メーカーや型によって大きさは様々です。今お使いのモノや、購入予定のモノの寸法(幅・奥行き・高さ)を測った上で、「これが置けるようにしてください」と明確にリクエストすることが、失敗を防ぐ最大のコツです。
- DIYで玄関収納をおしゃれにする簡単なコツはありますか
-
もちろんです!最近はDIYを楽しむご夫婦も多いですよね。簡単なのは、壁の一面に「有孔ボード(穴あきボード)」を設置することです。ホームセンターで手軽に購入でき、フックや棚を自由にレイアウトして、鍵や帽子、DIY工具などを「見せる収納」としておしゃれに飾れます。また、「インスタで人気のおしゃれな玄関収納アイデア5選」でも触れたように、あえてラフなOSB合板を壁に貼ってガレージ風にしたり、お気に入りの壁紙(アクセントクロス)を一面だけ貼ったりするだけでも、雰囲気はガラッと変わりますよ。