キッチン「対面vs壁付け」どっち?専門家が教える失敗しない選び方

予算内で理想を叶えるには?キッチン選びの優先順位

専門家

本ページでは以下のことがわかります。

「キッチンを対面にするか、壁付けにするか、どっちが良いんだろう?」 家づくりで多くの方が悩むこの問題。「家族と会話したいから対面」「リビングを広く使いたいから壁付け」と理想はあっても、「本当にうちのライフスタイルに合う?」「後悔しない?」と不安は尽きませんよね。
この記事では、住宅コンサルタント(専門家)の視点から、「失敗しない選び方」を徹底解説します。 メリット・デメリットはもちろん、「対面キッチンをやめたい」といったリアルな後悔ポイントや、子育て世帯・共働き世帯別の「成功例」も実例を交えて紹介します。
さらに、気になるリフォーム費用や、設計段階で確認すべき「10のチェックリスト」も公開します。 この記事を読めば、あなたの家族にとって本当に使いやすいキッチンがどちらか、明確になります。

  • 間取り
  • 2025.11.29

Contents

なぜ迷う?対面と壁付けキッチン。家づくりで後悔しないための選択

キッチンの型は、毎日の家事効率だけでなく、家族とのコミュニケーションのあり方まで変えてしまう、間取りの「心臓部」です。だからこそ、皆さん真剣に悩まれます。これからのライフスタイルの変化も見据える必要があり、なんとなくで選んで「後悔」しないよう、まずは「なぜ迷うのか」を一緒に整理してみましょう。

家族との時間を大切にしたい あなたの理想のキッチンはどっち

家族との時間を大切にしたい あなたの理想のキッチンはどっち

「やっぱり、料理中も家族の顔が見たい」これは、対面キッチン(オープンキッチン)を希望される方の最大の理由です。

 小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、リビングで遊ぶ様子を見守りながら作業できる安心感は絶大ですよね。パートナーと会話しながら、テレビを見ながら料理できるのも魅力です。

一方で、壁付けキッチンを選ぶ方は「料理に集中したい」という明確な意思を持っています。 「料理は段取りが命。静かに集中して、一気に仕上げたい」という方にとっては、背後を人が通ったり、会話に気を取られたりしない壁付けが快適です。

 どちらが良い悪いではなく、ご自身の性格や「キッチンでどう過ごしたいか」を深く考えることが、後悔しない第一歩です。

SNS映えと実用性 バランスの取れたキッチン選びの悩み

SNS映えと実用性 バランスの取れたキッチン選びの悩み

InstagramやPinterestを見ると、おしゃれなアイランドキッチンや、カフェのような素敵な対面キッチンがたくさん出てきますよね。 「あんなLDKにしたい!」と夢が膨らむ一方で、「でも、あんなにキレイに保てるかな…」「油はねや匂いは大丈夫?」と不安になる方も多いです。

SNS映えするデザイン性と、日々の暮らしやすさ(実用性)は、時に相反します。 例えば、開放感を重視して収納を減らしすぎると、モノが溢れてかえって散らかって見えてしまいます。 逆に実用性だけを求めると、無機質で味気ない空間になってしまうことも。

大切なのは、ご自身の「許容範囲」を知ることです。多少散らかっても開放感を優先するのか、完璧に片付けたいから隠せる収納を重視するのか。このバランス感覚が、キッチン選びの鍵を握ります。

キッチンまわりの「見せる」「隠す」のバランスは、LDK全体の収納計画とも深くつながっています。
リビングやパントリー、洗面所なども含めて、見せる収納・隠す収納の最適バランスを整理したい方は、こちらの記事も参考になります。

▶︎ 【見せる収納 vs 隠す収納】徹底比較!収納で絶対後悔しない注文住宅

子供が生まれたら?ライフスタイルの変化で考えるべきポイント

子供が生まれたら?ライフスタイルの変化で考えるべきポイント

今は夫婦二人でも、これからお子様が生まれるご家庭では、将来の変化を見据える必要があります。 子供が小さいうちは、対面キッチンにしてリビングの様子を見守れる「安全性」が最優先かもしれません。 しかし、子供が成長し、宿題をダイニングで見るようになれば「コミュニケーションの取りやすさ」が、さらに成長して個室で過ごす時間が増えれば、今度は「夫婦二人の使いやすさ」が重要になるかもしれません。

10年後、20年後も「このキッチンで良かった」と思えるか。 例えば、今は対面キッチンが良くても、将来的にリビングを広く使いたくなる可能性はありませんか? 家は長く住む場所です。目先の便利さだけでなく、長期的なライフプランにおいて、そのキッチンがどう機能するかを想像してみることが、ハウスメーカーとの打ち合わせでも非常に重要になります。

モデルハウス見学でイメージが湧かない時の対処法

モデルハウス見学でイメージが湧かない時の対処法

住宅展示場のモデルハウスは、最新の設備が整っていて夢が膨らみますよね。 しかし、

「素敵だけど、広すぎて現実味がない…」
「自分たちの予算や土地の広さで、これが本当に実現できるの?」

と、かえってイメージが湧かなくなってしまう方もいらっしゃいます。

モデルハウスは、あくまで「理想形」の一つです。そこで見るべきは、設備のグレードではなく「動線」と「空間の広さの感覚」です。

 キッチンに立った時、冷蔵庫や食器棚までの距離はどうか。二人で作業してもぶつからないか。その感覚を体感することが大切です。

モデルハウスでは、キッチンだけでなく「玄関〜土間収納〜シューズクローク」の動線も、ぜひ一緒にチェックしてみてください。
ベビーカーやアウトドア用品、まとめ買いのストックをどこに置くかで、家事動線や片づけやすさは大きく変わります。玄関まわりの間取りを詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。

▶︎ プロが教える玄関収納術。「玄関」から「土間収納」まで極める間取り計画

もし「イメージが湧かない」と感じたら、それはモデルハウスが広すぎるからかもしれません。 その場合は、ハウスメーカーに「自分たちの希望に近い、現実的な広さの完成見学会やモデルハウスはありませんか?」と聞いてみるのが一番の近道です。

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対面式キッチンと壁付けキキッチンのメリット・デメリット徹底比較

対面式と壁付け式。どちらにも素晴らしい点と、知っておくべき注意点があります。ここでは「成功例」を知りたいというご要望に応えるため、それぞれのメリット・デメリットを「実際に住んでいる人の声」をベースに具体的に比較検討します。どちらがご自身のライフスタイルに合っているか、想像しながら読み進めてみてください。

対面キッチンのメリット 開放感とコミュニケーション

対面キッチンのメリット 開放感とコミュニケーション

対面キッチンの最大のメリットは、やはりLDK全体を見渡せる開放感と、家族とのコミュニケーションの取りやすさです。 

料理や洗い物をしながらでも、リビングで遊ぶお子様の様子が分かると安心ですよね。 「今日、学校で何があったの?」と声をかけたり、ダイニングテーブルで宿題をするお子様に「そこはね…」と教えたり。

また、ご友人を招いてホームパーティーをする際も、対面キッチンなら孤立することなく、会話の輪に入りながら料理の準備ができます。 「家族の気配を常に感じていたい」「キッチンをLDKの主役にしたい」と考えるご家庭には、対面キッチンが日々の暮らしに豊かさをもたらしてくれるでしょう。ハウスメーカーでも、やはり一番人気のプランです。

壁付けキッチンのメリット 省スペースと料理への集中

壁付けキッチンのメリット 省スペースと料理への集中

壁付けキッチンのメリットは、大きく二つあります。

一つは「LDK空間を最大限に広く使えること」です。 キッチンが壁側にコンパクトに収まるため、対面式で必要だった通路分のスペースが不要になり、その分リビングやダイニングを広く確保できます。 土地の形状や広さに制限がある場合でも、工夫次第でゆとりのあるLDKを実現しやすいのが特徴です。

もう一つは「料理への集中しやすさ」です。 目の前が壁なので、リビングの様子に気を取られることなく、作業に没頭できます。本格的に料理を楽しみたい方や、作業効率を最優先したい方には最適です。 また、背面にダイニングテーブルを配置すれば、振り向くだけで配膳できる効率的な動線も作れますよ。

【実録】「対面キッチン やめたい」後悔しないためのチェックポイント

【実録】「対面キッチン やめたい」後悔しないためのチェックポイント

憧れの対面キッチンにしたものの、「やめたい…」と感じる方がいるのも事実です。

 最も多い後悔ポイントは「油はね・水はね」と「匂い」です。コンロ前の床がベタついたり、焼肉やカレーの匂いがリビングのカーテンについてしまったり。 また、「常にキッチンが丸見え」であることもプレッシャーになります。急な来客時にシンクに洗い物が溜まっていると、慌ててしまいますよね。

こうした後悔を避けるため、ハウスメーカーと相談する際は、以下の点をチェックしてください。 

  • コンロ前に「オイルガード(油はね防止パネル)」を設置するか。
  • 換気扇の性能は十分か。(通常の壁付けより強力なものが必要です) 
  • シンクや作業台の手元を隠せる「立ち上がりカウンター」を設けるか。

 これらを考慮するだけで、対面キッチンの快適性は格段に上がります。

【実録】「壁付けキッチン」で後悔しないためのチェックポイント

【実録】「壁付けキッチン」で後悔しないためのチェックポイント

「リビングを広く使いたい」と壁付けキッチンを選んだ方にも、後悔のポイントはあります。 一番よく聞くのが「料理中の孤独感」です。 家族がリビングで楽しそうにテレビを見ているのに、自分だけ壁に向かって作業していると、少し寂しく感じることがあるようです。

また、壁付けキッチンは、背面にダイニングテーブルを置くことが多いですが、冷蔵庫や食器棚もLDKから見える位置に配置されがちです。 そのため冷蔵庫に貼ったプリントや、食器棚の中が丸見えになり、生活感が出やすいという悩みも。 

対策としては、食器棚を隠せる「パントリー(食品庫)」を設けたり、冷蔵庫をキッチンの奥まった位置(死角)に配置したりする設計が有効です。 ハウスメーカーの設計士と、収納計画までしっかり話し合うことが重要です。

L型やアイランド型も解説 タイプ別キッチンの選び方

L型やアイランド型も解説 タイプ別キッチンの選び方

ここまで「対面(ペニンシュラ型)」と「壁付け(I型)」を中心に解説してきましたが、キッチンには他にも種類があります。 

「L型キッチン」は、壁の角を利用してL字型に配置するタイプです。作業スペースが広く、動線が短いのが特徴で、壁付けにも対面風にもできます。

「アイランドキッチン」は、その名の通り「島」のように壁から独立したタイプです。 最も開放感があり、キッチンを囲んで複数人での作業もしやすいですが、広いスペースと高機能な換気扇が必要で、コストも高くなる傾向があります。 どのタイプが最適かは、LDK全体の広さと、ご自身がキッチンに立つ時間、作業の仕方によって変わります。 それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、ハウスメーカーに希望を伝えてみてください。

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ライフスタイル別 成功例に学ぶ「我が家に合うキッチン」の見つけ方

頭でメリット・デメリットを理解しても、「じゃあ、我が家はどっち?」と迷うのは当然です。ここでは、私たちが実際にお手伝いしてきたご家族の「成功例」を基に、具体的なライフスタイル別に最適なキッチンの選び方をご紹介します。ご自身の暮らしと照らし合わせてみてください。また、理想のイメージを具体的にする第一歩として、モデルハウス検索もご活用ください。

子育て世帯必見 子供を見守る対面キッチン成功例

子育て世帯必見 子供を見守る対面キッチン成功例

「子供がリビングで何をしているか、常に把握したい」 これは、小さなお子様がいるご家庭の共通の願いですね。このご要望を叶えたA様ご家族(30代・お子様2人)は、対面キッチンに「スタディカウンター」を造作しました。 キッチンカウンターの延長線上にダイニングテーブルを兼ねた広いカウンターを設置し、お子様がいつもそこで宿題やお絵描きをするようにしたのです。

料理をしながら「この漢字、合ってる?」と聞かれても、すぐに見てあげられる。 子供たちも、親の気配を感じながら安心して過ごせる。対面キッチンのメリットを最大限に活かした成功例です。 ポイントは、カウンターの奥行きです。教科書やノートを広げても窮屈にならないよう、ハウスメーカーとしっかり打ち合わせることが大切です。

料理好きに人気 効率重視の壁付けキッチン間取り事例

料理好きに人気 効率重視の壁付けキッチン間取り事例

「料理は効率が第一。動線を短く、収納も充実させたい」 そんな料理好きなB様ご夫婦(30代・共働き)が選んだのは、壁付けキッチンでした。

 B様邸の成功ポイントは、キッチンの背面にカウンター収納を設け、「二の字型(II型)」にしたことです。 壁側でコンロとシンク作業を行い、振り返ればすぐに作業台と食器棚がある。この短い動線が、忙しい朝の調理時間を大幅に短縮してくれました。

さらに、背面のカウンターの一部を隠せるよう、パントリー(食品庫)と繋げたことで、LDKからは生活感が見えにくくなっています。 「リビングの開放感」と「キッチンの機能性」を両立させた、壁付けキッチンの理想的な間取りと言えますね。

壁付けキッチンを対面風(カウンターキッチン)にするレイアウト術

壁付けキッチンを対面風(カウンターキッチン)にするレイアウト術

「本当は対面がいいけど、LDKが狭くなるのは嫌だ…」 そんなジレンマを抱えていたC様(30代)にご提案したのが、「壁付けキッチン+造作カウンター」というレイアウト術です。 

これは、キッチン自体は壁付けにして省スペース化しつつ、リビングとの間に「腰高のカウンター」を設置して、対面キッチンのような「見え方」と「機能」を持たせる方法です。

このカウンターは、ダイニング側から見れば収納棚に、キッチン側から見れば配膳台や作業台として使えます。 壁で完全に仕切るわけではないので開放感がありつつも、手元は隠せるという「いいとこ取り」が可能です。 

DIY精神のある方なら、市販のカウンターや棚で試してみるのも面白いかもしれません。ハウスメーカーなら、空間に合わせた造作も自由自在です。

予算内で理想を叶えるには?キッチン選びの優先順位

予算内で理想を叶えるには?キッチン選びの優先順位

ここまで様々な選択肢をご紹介しましたが、家づくりは「予算」との戦いでもあります。 

一般的に、キッチンのコストは、シンプルな壁付けのI型キッチンと比べると、対面(ペニンシュラ)型の方が上がる傾向にあります。

さらに、四方が壁から独立したアイランド型は、最も広いスペースが必要となり、コストも高くなる傾向があります。 (※対面やアイランドは、壁付けに比べて配管の延長や、高性能な換気扇、広い面積の床・天井工事などが必要になるため)

もし予算が限られているなら、「絶対に譲れないもの」に優先順位をつけることが不可欠です。 

「デザインはシンプルでいいから、子供とのコミュニケーション(対面)を最優先する」
「対面は諦めて壁付けにする分、浮いた予算で食洗機や収納をグレードアップする」

 このように優先順位を明確にすれば、ハウスメーカーもご夫婦の理想を叶えるための最適なプランを提案しやすくなりますよ。

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10年後も満足できるキッチンの選び方とは?子供の成長とリフォーム費用も視野に

キッチンは、10年、20年と毎日使い続ける場所です。だからこそ、「今」だけでなく「未来」も見据えた選択が大切になります。お子様の成長や、ご自身の年齢を重ねた時のこと、さらには「もし変えたくなったら?」というリフォームの視点まで。住宅コンサルタントとして、長期的な満足度を高めるアドバイスをします。

長期的な視点。ライフステージの変化に対応できる間取りとは

ライフステージの変化に対応できる間取りとは

家を建てた時のお子様の年齢が5歳だとしたら、15年後には20歳です。 「子供が小さいうちは対面で」と選んだキッチンも、お子様が独立した後は「夫婦二人には広すぎる」「リビングが狭く感じる」と思うようになるかもしれません。 逆に、今は壁付けで良くても、将来「孫が来た時に顔が見たい」と対面にしたくなる可能性もあります。

長期的な視点で考えるなら、「変化に対応しやすいシンプルな間取り」が最強です。 例えば、キッチン自体は壁付けにしつつ、リビングとの間の壁を「構造上取り外せる壁」にしておく。 あるいは、対面キッチンでも、カウンターを造作ではなく「置き家具」にしておけば、後からレイアウトを変えやすいです。 ハウスメーカーの設計段階で「将来、間取りを変える可能性はありますか?」と一言相談しておくことが、10年後の満足度に繋がります。

後悔しないために 設計段階で確認すべきチェックリスト

理想のレイアウトが決まったら、次に見落としがちな「細かい部分」を設計段階で詰めましょう。

これが甘いと、住んでから「ああ、不便!」という後悔に繋がります。

私たちがお客様と必ず確認する、見落としがちなチェックリストを「10項目」の表にまとめました。ハウスメーカーとの打ち合わせでぜひご活用ください。

【キッチン設計 見落とし厳禁チェックリスト10】

チェック項目確認するポイント(詳細)
1. 作業動線「シンク(洗う)」「コンロ(調理)」「冷蔵庫(食材)」の3点を結ぶ動線はスムーズですか? 近すぎても窮屈、遠すぎても非効率になります。
2. カウンターの高さご自身の身長に合っていますか?(目安:身長÷2+5cm) 低すぎると腰を痛め、高すぎると腕が疲れるため、ショールームでの体感が必須です。
3. 通路の幅誰が、何人で使いますか? 一人なら80cm〜90cm、二人ですれ違うなら100cm〜120cmは欲しいところです。食器棚の扉を開けた状態も考慮しましょう。
4. 冷蔵庫の位置調理中に食材を取り出しやすいですか? 扉を開けた時、壁や人にぶつからない向きになっていますか?
5. ゴミ箱の定位置意外と場所を取るゴミ箱。どこに、いくつ(分別用)置くか決めていますか? 設計段階で収納に組み込むとスッキリします。
6. 収納(場所と量)普段使いの調理器具はどこにしまいますか? ストック食材を置くパントリーは必要ですか? **「どこに何を置くか」**まで具体的に決めましょう。
7. 吊戸棚(つりとだな)本当に必要ですか? 手が届く高さになっていますか?(高すぎると、結局使わない「デッドスペース」になりがちです)
8. コンセント位置と数は十分ですか? 常設家電(レンジ・炊飯器)に加え、ミキサーなど作業台で使うためのコンセントも見落としがちです。
9. 照明計画手元は暗くないですか? リビングの照明だけでは吊戸棚や自分の体で影になりがちです。**手元灯(ダウンライトやライン照明)**を必ず検討しましょう。
10. 床材掃除のしやすさはどうですか? 油はねや水はねが避けられない場所です。デザインだけでなく、タイルやフロアタイルなど機能面も考慮しましょう。

こうした細部へのこだわりが、毎日の「使いやすさ」を左右します。

キッチンまわりのチェックができたら、次は「洗面所・ランドリールーム・ファミリークローゼット」など、家全体の家事動線と収納計画もセットで見直しておくと安心です。
パントリーやランドリールームの成功例を含めて、家事ラクを実現する間取りを総合的に知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

▶︎ 【家事・収納・間取り】後悔しない家づくり!家事ラク動線と収納の成功例

対面から壁付けへ リフォーム費用と注意点

対面から壁付けへ リフォーム費用と注意点

「もし、対面キッチンが合わなかったら、壁付けにリフォームできる?」 

はい、もちろん可能です。逆(壁付け→対面)も可能です。 ただし、リフォーム費用は「キッチンの位置をどれだけ動かすか」で大きく変わります。

例えば、「対面から壁付け」にする場合、キッチンの位置が壁際へ大きく移動しますよね。 その場合、水道の「給排水管」や「ガス管」、換気扇の「ダクト」、電気の「配線」をすべて移動させる大規模な工事が必要になります。 

費用は数十万円から、場合によっては百万円以上かかることもあります。 新築時に「将来リフォームしやすい構造」にしておくことも、ハウスメーカー選びの基準の一つかもしれません。

理想のイメージを具体化する 専門家への相談メリット

専門家への相談メリット

ここまで読んで、「やっぱり決められない…」「我が家の場合はどうなんだろう?」と不安が大きくなった方もいらっしゃるかもしれません。 そんな時こそ、私たちのような住宅の専門家を頼ってください。

私たち住宅コンサルタントは、特定のハウスメーカーに所属しているわけではなく、中立的な立場で「あなたのご家族にとって何がベストか」を一緒に考えるパートナーです。 

「SNSで見たこのキッチン、予算内で実現できる?」
「うちの土地の広さだと、対面と壁付け、どっちが現実的?」 

こうした具体的なお悩みに対し、多くのご家族を見てきた経験から、客観的なアドバイスができます。 後悔しない家づくりのために、ぜひ一度、プロの意見を聞いてみてください。

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まとめ

対面キッチンと壁付けキッチン、どちらがご自身のライフスタイルに合いそうか、イメージが湧いてきましたでしょうか。

開放感とコミュニケーションを重視し、LDKを一体として使いたいなら「対面キッチン」。 

料理への集中や効率、リビングの広さを優先したいなら「壁付けキッチン」が向いています。

どちらを選んでも、メリットとデメリット(後悔ポイント)は必ず存在します。大切なのは、SNSの「成功例」を鵜呑みにするのではなく、「なぜ我が家はこっちを選ぶのか」という優先順位を、ご夫婦でしっかり話し合うことです。

そして、その理想を形にしてくれるのがハウスメーカーです。 「まるっと住まいの窓口」では、あなたのその「こだわり」や「不安」をしっかり受け止め、実現してくれる最適なハウスメーカー探しをお手伝いしています。この記事が、あなたの後悔しないキッチン選びのヒントになれば幸いです。

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この記事に関連したよくある質問

結局、対面キッチンと壁付けキッチンは、どっちが人気ですか?

最近の傾向としては、「対面キッチン(特にペニンシュラ型)」を選ばれる方が多いですね。 やはり、子育て世帯を中心に「家族とコミュニケーションを取りたい」「リビングの様子を見守りたい」というニーズが強いためです。ただし、土地の広さやご予算、料理へのこだわりから、あえて「壁付けキッチン」を選び、リビングの広さや機能性を追求する方も増えています。人気の型に流されず、ご自身の優先順位で決めることが大切ですよ。

LDKがあまり広くないのですが、対面キッチンは設置できますか?

はい、設置可能です。ただし、工夫が必要になります。 LDK全体の広さにもよりますが、対面キッチンを設置すると、その分ダイニングやリビングスペースが圧迫される可能性があります。 対策としては、キッチン本体の奥行きをコンパクトなものにしたり、ダイニングテーブルを置かずにカウンターで食事もできるようにしたり、といった設計が考えられます。

対面キッチンと壁付けキッチンのリフォーム費用は、どれくらい違いますか?

キッチンの位置を大きく動かすかどうかで、費用は全く異なります。 例えば、古い壁付けキッチンを新しい壁付けキッチンに交換するだけなら、配管工事が少ないためコストは抑えられます(50万〜)。 しかし、壁付けから対面へ位置を移動させる場合、床下の給排水管や電気配線の移動が必要になるため、費用は高くなります(100万〜)。新築時に将来のリフォームの可能性も伝えておくと良いでしょう。

DIYでキッチン周りをカスタマイズしやすいのは、どっちのタイプですか?

これは「壁付けキッチン」の方がカスタマイズしやすいと言えますね。 壁付けキッチンは、背後の壁面が広いため、ご自身で棚(シェルフ)を取り付けたり、壁紙を変えたり、DIYで「見せる収納」を楽しむ余地が大きいです。 対面キッチンの場合は、リビング側からの見た目が重要になるため、造作家具やハウスメーカーのオプションでデザインを完成させることが多く、後からDIYで手を加える部分は比較的少ないかもしれません。

キッチン選びで後悔しないために、ハウスメーカーには何を伝えたら良いですか?

「今のキッチンの不満点」と「新しいキッチンで一番叶えたいこと(優先順位)」の2点を、具体的に伝えることが最も重要です。 例えば、「今は壁付けで孤独だから、次は絶対に対面で会話したい(優先度:高)」や、「対面は憧れるけど、油はねが絶対に嫌だから、掃除しやすい壁付けがいい(優先度:中)」など。 「後悔しないために 設計段階で確認すべきチェックリスト」の項目も参考に、あなたの「理想の暮らし」を遠慮なく設計士にぶつけてみてください。それが成功の秘訣です。

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