【注文住宅】再生可能エネルギー導入で賢い家づくり|太陽光発電の費用・メリット・後悔しないポイントを解説

再生可能エネルギーについて

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本ページでは以下のことがわかります。

さて、今回の記事ですが、「太陽光発電」に着目し、太陽光発電の費用やメリット、後悔しないためのポイントなどについて解説します。「再生可能エネルギー」を導入して、最新で賢く、スマートな暮らしを手に入れるためにはどうすればいいのか。再生可能エネルギー」について詳しく解説してまいります。こちらの記事を見て、ポイントを押さえていきましょう。

  • 住宅設備
  • 2025.10.14

そもそも住宅で使える再生可能エネルギーとは?

太陽光発電や蓄電池などのワードを耳にしたことがある人は多いと思います。

ですが「環境共生住宅」や「再生可能エネルギー」と聞くと、「なんのことやら?」と疑問に思う方も多いと思います。そこで今回は、2025年、なぜ日本が「再生可能エネルギー」に着目しているのか。そもそも再生可能エネルギーとは何なのかについて詳しく解説していきたいと思います。

再生可能エネルギーについて

再生可能エネルギーについて

再生可能エネルギーとは、太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスなどの自然の力を利用した、枯渇せず永続的に利用できるエネルギー源になります。化石燃料とは異なり、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出がほとんどないため、環境に優しいエネルギーとして注目されており、持続可能な社会の実現に貢献します。

その大きな特徴は、「枯渇しない」「どこにでも存在する」「CO2を排出しない(増加させない)」の3点になります。

そして、現在の日本では、以下の観点から、再生可能エネルギーの活用とあらゆる分野への推進を図っています。

  • 地球温暖化対策:CO2排出量の削減により、地球温暖化の防止に貢献します。
  • 化石燃料の枯渇問題:有限な化石燃料への依存度を減らし、将来的なエネルギー供給の安定化を図ります。
  • 持続可能な社会の実現:未来の世代も安心してエネルギーを利用できる、持続可能な社会の構築に不可欠です。

最もポピュラーな選択肢「太陽光発電」

最もポピュラーな選択肢「太陽光発電」

では、その再生可能エネルギーが住宅とどのように融合し、どのようなメリットがあるのか。その最も聞き馴染みがあるのが「太陽光発電」になります。

注文住宅や新築一戸建ての分野以外では、「風力発電」や「地熱発電」「バイオマス発電」など、ニュースや書籍などで見たり聞いたりされたことがあるかもしれません。

「太陽光発電」は、太陽の光エネルギーを太陽電池により直接電気に変換する発電方法です。以前より新築住宅に設置するなどして、日本では飛躍的に普及してきました。日本における導入量は、近年着実に伸びており、太陽光発電導入の実績では、中国、ドイツとともに世界をリードしています。

太陽の光はたくさん使っても枯渇しないため、再生可能エネルギーの1つとされます。一般的には、屋根の上などに太陽電池モジュール(ソーラーパネル)を設置することで、家庭で消費される電力を賄います。

そのため、発電所から供給される電力にすべて頼ることなく、電力を賄い、さらに生まれた余剰電力を電力会社に売電することで収入を得ることも可能です。

注文住宅に再生可能エネルギーを導入する5つのメリット

ではなぜ、再生可能エネルギーを新築や注文住宅に導入したら良いのか。そのメリットについて見ていきましょう。

メリット①:ZEH(ゼッチ)化による補助金が受けられる

メリット①:ZEH(ゼッチ)化による補助金が受けられる

ZEH(ゼッチ)とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称です。国が一定の基準を設けており、それらを満たした住宅をZEH住宅と呼びます。さらに対象となる基準に適合することでZEH補助金が受けられます。

ZEH補助金制度を活用することで、初期費用を抑えながら、環境にも家計にも優しい理想の住まいを実現できます。

戸建て住宅を新築する場合に利用できるZEH補助金は、住宅の省エネ性能によって金額が変わります。 2025年度では、ZEH基準を満たす住宅には55万円、より高い性能のZEH+基準を満たす住宅には90万円が補助されます。

メリット②:環境に優しく、地球温暖化防止に貢献できる

メリット②:環境に優しく、地球温暖化防止に貢献できる

昨今、地球温暖化により頻繁化する「線状降水帯」などの豪雨被害や「40度を超えるような」異常気象など。地球環境の見直しや生活の改善などが急務とされています。

そして住宅分野においては、新築のエネルギー技術が見直され、「再生可能エネルギー住宅」「脱炭素住宅」などの実現に向け、着実に発展しています。日本政府は地球温暖化が深刻化する中、2030年、CO2削減目標達成の一政策として、住宅部門からのCO2排出量を約4割削減する目標をたて、その施策の一つとして住宅のZEH化を推進しています。

ハウスメーカー各社は、太陽光発電システムを更に充実させ、地元の木材を積極的に活用する事などで、建築から解体まで住宅のライフサイクル全体でCO2排出量をマイナスとするライフサイクルカーボンマイナス住宅(LCCM住宅)実現に向け、スマートハウスの開発に注力しています。

メリット③:自家消費で月々の光熱費を大幅に削減

メリット③:自家消費で月々の光熱費を大幅に削減

再生可能エネルギー住宅の代表的なものに、「スマートハウス」があります。スマートハウスとは、主にIoTやITの技術を用いて、家庭内にある様々な機器や器具をコントロールし、効率的なエネルギー消費を実現するための住宅のことを総称して呼びます。冷暖房機器や照明器具、電気やガスを使用する設備、防犯設備などを制御し、住宅にて消費されるエネルギーを最適に制御します。

スマートハウスに住む最大のメリットは、毎月の光熱費を大幅にカットできる点にあります。太陽光パネルと蓄電池を設置することで、創エネと蓄エネが可能となり、HEMSなどのIoTシステムによって省エネも可能になります。外部の電気会社から電気を供給してもらう必要がなくなり、毎月の出費を抑えることが可能となります。さらに、太陽光発電で余った電力は、電力会社に売却することもできます。家で使用するエネルギーより多くの電力を創出できれば、収入が支出を上回ることも期待できます。そのためエネルギーの活用最適化とマネージメントが、最もスマートハウスの魅力といえます。

メリット④:余った電気を売って収入を得られる

メリット④:余った電気を売って収入を得られる

前段でもお話した通り、太陽光発電を設置するスマートハウスや再生可能エネルギー住宅では、屋根の上などに太陽電池モジュール(ソーラーパネル)を設置することで、家庭で消費される電力を賄います。

そのため、発電所から供給される電力にすべて頼ることなく、電力を賄い、さらに生まれた余剰電力を電力会社に売電することで収入を得ることも可能になります。家庭では光熱費を削減し、電気代を節約できるだけでなく、収入を得るというメリットが発生します。

そしてその仕組みのことを固定価格買取制度(FIT)といいます。太陽光発電に関しては、余剰電力の買取制度が適用され、電気事業者が買取りに要した費用は、電気料金の一部として、国民が再生可能エネルギー発電推進付加金によってまかないます。しかし、デメリットもあります。2012年に始まった固定価格買取制度ですが、年々電力の買取価格が引き下げられています。導入した時点の買取価格が10年間に渡って保障されるため、後から参入した企業(法人)や個人はどうしても不利な状況に立たされるという問題点がでてきています。2012年から価格が上がることはなく、年々下がり続けているので、今後についても買取価格が引き下げられていくなどの可能性が考えられます。

メリット⑤:蓄電池とセットで災害・停電時も安心

メリット⑤:蓄電池とセットで災害・停電時も安心

太陽光発電と一緒に検討したいのが、「蓄電池」による蓄エネルギーです。

蓄エネとは、家庭内でエネルギーを貯めるための仕組みを指します。

太陽光発電による「創エネ」によって生み出されたエネルギーを、住宅用・家庭用蓄電池などで蓄えておくこと、それが「蓄エネ」です。最近では、アウトドア用の電池バッテリーや電気自動車なども蓄エネの一部として活用されており、ますます着目度が高くなっています。太陽光発電の場合、電気を作るのは太陽が出ている昼間ですが、昼間に作った電気を貯めることにより、夜間や深夜など一日を通して効率的に電力を使うことができます。ですので、地震や災害などの有事の際などでは、電気が使えなくなった場合この蓄電池が非常に活躍します。

特に、2011年の東北地方太平洋沖地震や2016年の熊本地震以降、さらに蓄エネや蓄電池に関して注目度が上がり、各自治体において、蓄エネの導入が進んでいます。エネファームや蓄電池、蓄エネに関する商品などを検討されている方は、自治体によって補助金や優遇などが受けられる可能性がありますので、こちらもよく調べてみてください。

大容量の蓄電池を導入すれば、停電時でも10時間以上使用することができるタイプの蓄電池もあり、震災などでは、非常用電源として使うこともできます。他にも電気料金が安い夜間に充電、電気料金が高めな日中に蓄電池を使うなどすれば、電気料金の節約もできるというメリットがあります。

【太陽光発電】導入前に知りたい費用と成功のポイント

続いて、太陽光発電を導入するにあたり、事前に知っておきたい費用感や導入を成功させるためのポイントについて見ていきましょう。

注文住宅への設置費用はいくら?費用の目安を解説

注文住宅への設置費用はいくら?費用の目安を解説

太陽光発電システムの費用相場は、1kWあたり25万円~35万円程度が目安になります。家庭用では4~6kWのシステムが多いため、総額で100万円~200万円程度となることが多いと言われています。ただし、資材価格や人件費の影響で変動するため、設置する時期や業者、住宅の状況によって費用は異なりますので注意しましょう。

発電効率を最大化する設置場所とパネル選びのコツ

発電効率を最大化する設置場所とパネル選びのコツ

太陽光発電で発電効率を最大化するためには、日当たりのいい場所に、どのように設置するかが非常に重要になります。日当たりを確保するには、「南向き」の屋根に「約30度」の角度でパネルを設置するのが理想的です。さらに、建物や木の影ができないようにする、設置後のパネルの汚れを定期的に清掃するといった対策も発電効率を高める上で重要です。

また、太陽光パネルを選ぶ際には、「発電効率(変換効率)」が高い単結晶シリコンパネルなどを検討しつつ、「実発電量」を最大化するために、屋根の形状や日当たり、地域特性に合ったパネルを選びましょう。また耐久性の良いパネルを選択しましょう。

経済的メリットを高める「自家消費」と「売電」の最適なバランス

経済的メリットを高める「自家消費」と「売電」の最適なバランス

太陽光発電で経済的メリットを最大化するためには、「自家消費」を優先しつつ「売電」とバランスを取ることが重要です。現在、自家消費は電気代の削減につながり、売電価格が自家消費の価値を下回ることが多いため、発電した電気を自家消費に回す方が有利と言えます。最適なバランスは、蓄電池を併用して、昼間の電気はなるべく自家消費し、夜間は蓄電池から電力を利用して電力会社からの購入を減らすことです。太陽光発電だけでなく、蓄電池も併用することで、日中と夜間の電力消費をマネジメントするように心がけましょう。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)と再生可能エネルギーの関係

では、ZEHと再生可能エネルギーとはどういう仕組みなのか。ZEHとはとのような住宅なのかについて解説します。

ZEH住宅の仕組みと補助金制度について

ZEH住宅の仕組みと補助金制度について

重ねての解説になりますが、

ZEH(ゼッチ)とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略であり、一言でいうと「省エネ住宅」のことです。これまでの住宅だと、冷暖房や給湯、照明などでエネルギーを使う住宅でしたが、ZEHは冷暖房や給湯といったエネルギーを削減でき、新たにエネルギーを創り出すいわゆる再生可能エネルギー住宅となります。

ZEH支援事業は、ZEHを新築で購入する場合や、改修工事で実現させる場合に、補助金を受けられます。補助金に関しては、種類や基準がそれぞれ制定されています。また、各地方自治体により、受けられる補助金が違う場合もありますので、住まれたいエリアの自治体に問い合わせたり、ホームページを参考にされてみてください。

高い断熱性能と省エネ設備がもたらす快適な暮らし

高い断熱性能と省エネ設備がもたらす快適な暮らし

ZEHは、まず断熱性能を高め、省エネ設備を備えることでお家での消費エネルギーを抑制します。さらに太陽光発電システムなどエネルギーを創る装備を備えることで、創るエネルギーが使用するエネルギーを上回る、もしくはほぼ同等になるよう設計します。

そのため、エネルギーの過度の使用を抑制することができ、エネルギーを自給自足できるため、国をあげてZEHは推進されています。

高い断熱性能に加え、電力を自家消費、売電することで光熱費の削減にもつながるため、快適でおサイフにも優しい暮らしが期待できます。

まとめ

さて今回の記事では、「再生可能エネルギー」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?

「そもそも再生可能エネルギーとは?」

「ZEHとは?」

「ZEHの補助金とは?」

などについて、解説してまいりました。

これから住宅の購入や建築を検討されている方は、是非こちらの記事を見て、お家づくりを進めてみてください。

きっと家づくりのお役に立てる工夫を学ぶことができると思います。

今後の家づくりの参考にされてみてください。

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この記事に関連したよくある質問

太陽光発電はデメリットも多い?「やめたほうがいい」と言われる理由は?

太陽光発電が「やめたほうがいい」と言われる主な理由は、初期費用の高さ、年々下がる売電価格、設置条件による発電量のばらつき、メンテナンス費用、悪質な業者によるトラブルリスクです。特に、初期費用が高額な割に、売電収入だけでは投資回収に時間がかかったり、期待通りの発電量が得られなかったりすることが後悔の原因となります。

注文住宅に太陽光発電を設置する初期費用は、具体的にいくらくらい?

注文住宅に太陽光発電を設置する初期費用は、一般的に100万円から160万円程度が目安です。これは、1kWあたり約29万円~33万円程度とされており、家庭用では4~5kW程度が一般的であることから、これらの費用に計算されます。

ZEH(ゼッチ)住宅は、太陽光パネルなしでも建てられますか?

はい、太陽光パネルなしでもZEH住宅は建てられます。太陽光パネルなしで認定が受けられる「ZEH Oriented」という区分があり、これは都市部や多雪地域など、太陽光発電が難しい場合に適しています。これらの地域では、高い断熱性能と省エネ設備によって、年間の一次エネルギー消費量を20%以上削減すれば認定基準を満たせます。

太陽光発電で発電した電気は、全部自分で使えるの?

全部を自分で使えるわけではありません。発電できない夜間や発電量が足りないときは電力会社から電気を買う必要があります。発電した電気は、自家消費(その場で使う)、蓄電池に貯める、余った分を売電する、の3つの選択肢があります。

導入後にメンテナンスは必要?費用はどれくらいかかる?

太陽光発電の定期メンテナンスは、設置したメーカーや業者によってもことなりますが、1回あたり約2万円~5万円程度が相場と言われており、3~5年に1回の頻度が推奨されています。

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