- 暮らし方
- 2025.8.7
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中庭のあるお家の間取りタイプの基本
中庭のある住まいは、お部屋の中心に中庭を設けることが多く、開放感と風通しの良さが特徴になります。中庭は、パティオと呼ばれることもあり、インテリア性の高さも好まれる理由になります。
また、アウトドアが好きな方や、自然や植物が好きな方にも人気が高く、コロナ以降さらに人気が高まっています。
そこでまずは、中庭にはどのような間取り、カタチがあるのかを見ていきましょう。
L字型プランの特徴とメリット

L字型の中庭は、建物をL字型にし、2面の壁に中庭を隣接させたタイプになります。
庭を囲んでいる壁が少ないため、開放的な雰囲気にできます。
建物の形状がそれほど特殊ではなく、他の中庭のタイプに比べて最も建物の間取りが自由になります。
ただし、中庭の様子が外部から見えやすく、周囲の視線が気になりやすいという特徴もあります。
中庭のデザインや配置の仕方によっては、一般的なお庭とほとんど変わらない印象になることもあります。
敷地が広くお庭が大きく取れる場合などによく用いられ、中庭は南東に設けるのが一般的です。
朝日や南側の日差しを取り込むことができ、一日を通して明るい間取りとなります。
コの字型プランの特徴とメリット

住宅を上から見てコの字型になるように設計し、真ん中にお庭を設けるタイプになります。
中庭に対して3つの面に壁を設け、ほどよく視線をさえぎることができます。
一部が外に面しているため、適度な開放感も確保できる点が魅力といえます。
また、建物と中庭の両方にしっかり光が入るため、明るい印象になります。
ただし、設計やデザインによっては、方角や建物の高さなどにも配慮する必要があります。中庭は、東側に設け朝日や南側の日差しを取り込むのが一般的です。
狭小間口など北側の部屋にも光を取り込みたい時によく用いられる間取りになります。
リビングなど家族の空間と寝室などのプライベートの空間を中庭を挟んで分けることができます。
ロの字型の中庭に比べると、建築にかかるコストは低めです。
ロの字型プランの特徴とメリット

中庭の周りを建物で囲んだタイプになり、建物が中庭をロの字に囲うようにつくった間取りになります。住宅を上から見るとロの字型に見えます。
コートハウスとも呼ばれています。
中庭を全方向からしっかり囲むため、外部からの目線が気にならないプライベートな空間を作れます。
ただし、住宅を建てる敷地に余裕がなければ、ロの字型の中庭を設けるのは困難です。
中庭が壁に囲まれるため、デザインによっては開放感がない印象になる可能性もあります。
また、雨水がたまるとカビやコケも生えやすいため、設計の段階から水はけについて十分な工夫をする必要があります。
中庭住宅がもたらす魅力と特徴
では、中庭のある住宅がなぜ人気があるのか、その魅力と特徴を見ていきましょう。
開放感を演出する設計アイデア

中庭があると、家の表面積が増えて開口部を設けやすくなり、光や風を家の中に取り入れやすくなります。一般的に、日本の住宅は日当たりを考えて南側の庭に面して大きな窓を配置することが多いものですが、奥まった位置では、日が差し込まない場所も出てきます。建物が中庭を囲むつくりなら、中庭に面した部屋にはまんべんなく光や風が入りますので、方位や周辺環境をあまり気にせずとも良くなります。また南向きに窓を設けるために「コの字型」に中庭を設計する平屋の住宅も人気です。開口部が増えるので、空間の開放感が増し、広く感じるのもメリットと言えるでしょう。
プライバシーを守る配置・動線の工夫

大きな開口部を中庭側に設ければ、隣家や通りに面した外側には小さな窓などでも十分な採光と通風を確保できるので、防犯面に優れます。建物がL字型などで外壁を高くして庭を囲う場合は、一度侵入されると中が見えにくくなってしまうため、壁の一部に穴が開いているデザインブロックやスリットを入れるなど、少し庭の様子がうかがえるような工夫をしておくと安心です。
また、中庭のある住まいは、プライバシー性が確保されやすい特徴があります。
建物で囲われた中庭は、外を通る人の目を気にせずに過ごせる庭です。家からは見守りやすく、外からの目は届きにくいので、子どもの安全な遊び場として使い勝手がよい空間です。また、開口部が外向きでない分、家の中にいるときのプライバシー性も保たれやすくなるので、隣の家との距離が近い都心部では安心できる場所を確保しやすく、メリットが大きいプランになります。
中庭住宅のデメリットと課題
ここまで、中庭のメリットや魅力について解説してきましたが、その反面、デメリットもあります。ここからは、課題や注意点も見ていきましょう。
建築コスト・維持管理の注意点

まず、中庭をつくるためには、中庭がつくれるだけの土地の広さが必要になります。また、凹凸のない単純な形の家に比べ、ロの字型やコの字型の家は壁の表面積が広くなり、窓が増えるので、外壁代やサッシ代が高くなります。そのため、中庭のある家は、一般的な家よりも建築単価が高く、建物や構造の条件を選べなくなるケースも多くあります。つまり、同じ予算で比較すれば家は狭くなり、同じ広さで比較すれば建築コストは高くつくということです。ただ、窓が多い分開放的になり広く感じますし、中庭自体を一部屋のように使えることを考えると、単純な形の家と同じ床面積でつくらなくても十分な満足感が得られることもあるでしょう。なお、建築コストは高い方から順に、ロの字型>コの字型>L字型となるので、予算と欲しい広さから、建物の形を相談すると良いでしょう。
また、メンテナンスや維持管理にも注意が必要です。
例えば、中庭やパティオをつくるうえで、人気のウッドデッキは、耐久性のある木材や樹脂素材を採用し、手入れを楽にすることをおすすめします。そして、中庭をつくる上で注意したいことは、「水はけ」と「排水計画」があります。
ウッドデッキや床のタイルにメンテナンスしにくい素材を選んでしまうと、カビや害虫が発生するリスクも高まります。
テラスや庭の床材は、掃除や雨対策がしやすいものを選ぶといいでしょう。
採光・排水・換気で押さえるべきポイント

塀で囲まれた中庭は、空気がとどまりやすく、奥の方は日当たりが悪くなりがちになります。そのため湿気や熱がたまりやすく、水はけが悪くなる可能性があるので、特に注意が必要です。梅雨時期の雨への対応や、夏場に熱がこもり非常に熱くなる可能性があります。雨水を流しやすいよう勾配をつけたり、雨水を下水に流すための集水マスを増やしたりするなど、排水設備をしっかり設けるようにしましょう。また、外壁の一部に隙間をつくり、湿気や熱がこもらないように換気を工夫するのも有効です。
気密断熱、冷暖房効率が悪い

中庭のある家は設計上どうしても窓が多くなるため、気密や断熱性能は不利になります。そのため、夏場や冬場に余分に冷暖房を使用するケースも多く、住んでいれば慣れてしまう部分ではありますが、冷暖房効率が落ちる分、光熱費が上がることも考慮しておきましょう。
中庭の広さと設計目安
中庭のある家がほしいけど、どのくらいの広さが必要なの?と疑問に思われている方も多いと思います。そこで、中庭をつくるために必要な広さや設計の目安、ポイントについて解説していきます。
理想的な広さの基準とは?

「30坪台の敷地だと、中庭のある家は難しい?」と諦めかけている方もいらっしゃるかもしれません。いくつかのポイントを工夫することで、限られた面積でも開放感とスペースを両立させることができます。
例えば、よくご提案する工夫の一つが、廊下を極力なくして「リビング階段」にする方法です。移動のためだけの空間をリビングに取り込むことで、LDKを最大限広く感じさせることができます。
さらに、中庭に面して床から天井までの大きな窓を設置すれば、視線が外へとスムーズに抜け、素晴らしい開放感が生まれます。
もちろん、スペースを確保した中庭を作るためには、40坪以上の敷地面積など、広ければ広いほど充実した中庭をつくれます。
しかし、設計を工夫すれば、コンパクトな敷地でも、明るく広々としていて、暮らしやすい住まいを実現できますので、ぜひハウスメーカーの設計担当者に相談してみてください。
家族構成を考えた設計と設計目安

家は、何十年と住み続けます。お子様の成長など、家族の形は時間と共に変化していきます。家づくりで後悔しないためには、そんな将来の変化を見据えた「フレキシブル(柔軟)な設計」が重要です。
例えば、お子様が小さいうちは、走り回れるくらい広い一部屋の「子ども部屋」として使い、思春期になったら部屋の真ん中に壁を設置して、プライベートな2つの個室に分ける、という計画です。あらかじめドアや窓、照明やコンセントを2つずつ用意しておけば、簡単なリフォームで対応できます。
このように、ライフステージの変化に家が合わせてくれる、そんな可変性のある間取りと設計を目安に家づくりを進めましょう。
まとめ
さて今回の記事では「中庭のある住まいづくりの各ポイント」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
・中庭の間取りタイプ
・中庭の魅力と特徴
・中庭のデメリット
・中庭の広さと設計目安
などについて解説しました。
きっと家づくりのお役に立てる工夫を学ぶことができると思いますので、今後の家づくりの参考にされてみてください。
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この記事に関連したよくある質問
- 中庭住宅の特徴は?
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中庭住宅は、建物で囲まれた屋根のない屋外空間である中庭を中心に、採光、通風、プライバシーを確保した住宅です。都市部でも自然を感じられる開放的な空間を実現できる点が特徴です。
- 中庭住宅にはどんなデメリットがありますか?
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中庭のある家には、建築費の増加、居住スペースの圧迫、断熱性の低下、メンテナンスの負担など、いくつかのデメリットがあります。
- 中庭の広さの目安はどれくらい?
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中庭の広さの目安は、一般的に3〜4坪以上の広さが快適な空間を確保できるとされています。ただし、中庭の用途や家の広さ、敷地の状況によって最適な広さは異なります。敷地全体の10~20%ほど確保できると快適な中庭を設計できると言われています。
- 中庭住宅を建てる際の注意点は?
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中庭のある家を建てる際には、いくつかの注意点があります。まず、断熱性能の低下による光熱費の増加、プライバシーの確保、メンテナンスの手間、居住スペースの減少、そして費用面などが挙げられます。これらの点を考慮して、慎重に計画を進めることが重要です。
- 中庭のメンテナンス方法にはどんなものがありますか?
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中庭のメンテナンスは、排水対策、植栽の手入れ、清掃、虫対策などが重要です。排水対策としては、勾配をつけたり、排水溝を設置したり、定期的なメンテナンスが必要です。植栽の手入れでは、枯れた葉や枝の除去、剪定、害虫駆除などを行います。清掃では、落ち葉やゴミの除去、必要に応じて水洗いを行います。また、虫が集まりやすい場所なので、忌避剤の使用や照明の工夫も効果的です。