二世帯住宅の価格相場ガイド:2,500万円~5,000万円の目安と内訳

60坪の二世帯住宅に必要な予算

専門家

本ページでは以下のことがわかります。

今回の記事では、「二世帯住宅の相場」や「二世帯住宅の価格」についてご紹介してまいります。知っておきたい二世帯住宅の相場とは?二世帯住宅の費用感とは?失敗しないための二世帯住宅のポイントとは?など、「二世帯住宅」について解説してまいります。こちらの記事を見て、ぜひ参考にされてみてください。

  • 暮らし方
  • 2025.9.17

二世帯住宅の価格相場の概要

こちらの項目では、二世帯住宅を建てる際の価格相場についてご紹介します。

まずは、二世帯住宅の価格相場について見ていきましょう。

二世帯住宅全体の相場レンジ

二世帯住宅全体の相場レンジ

引用元:積水ハウス

二世帯住宅の相場は、建物のタイプ(完全分離型、一部共有型、完全共有型)によって大きく異なり、完全分離型は約3,000万円〜5,400万円、完全共有型(同居型)は約1,800万円〜3,600万円、部分共有型は両者の中間である約2,400万円〜4,500万円が目安です。これは、各世帯に設備が二世帯分必要になる完全分離型が最も高額になるためです。

一般住宅との価格差が生まれる理由

一般住宅との価格差が生まれる理由  

二世帯住宅が一般住宅より価格差を生む理由は、建築面積の増加、設備数の増加、建物の構造の複雑さなどが挙げられます。特に完全分離型では、キッチンやお風呂、玄関など共有せずにそれぞれ設置する必要があり、これが建築コストを押し上げる要因となります。結果として、新築時の建築費用が高額になる傾向があります。

費用を左右する主な3要素

二世帯住宅を建築する上で、価格に影響する主な3つのポイントがあります。ここからは、どんな要素が価格に左右するのかを見ていきましょう。

構造・間取り別の価格動向  

構造・間取り別の価格動向  

引用元:積水ハウス

建物の構造も費用に影響を与える重要な要素です。一般的に、構造体が複雑になるほど費用が高くなります。木造軸組、2✕4(ツーバイフォー)、RC構造(鉄筋コンクリート)など、どのような構造で、どんな構造が可能なハウスメーカーを選ぶかによっても価格に大きな差が出ます。

またそれに応じて、部屋数をいくつにするのか。完全分離型にするのか。一部共有型にするのかなど、間取りによっても大きく価格が変動します。

延床面積(坪数)と建築費の関係  

延床面積(坪数)と建築費の関係  

当たり前のことですが、延床面積が広くなればなるほど、費用は高くなります。居住人数や必要な部屋数に応じて、適切な広さを検討する必要があります。 

  • 30坪台: 1,800万~2,700万円程度
  • 40~50坪台: 2,400万~4,500万円程度
  • 60~70坪台: 3,600万~6,300万円程度

地域による土地・建築コストの違い  

地域による土地・建築コストの違い  

二世帯住宅の土地・建築コストの違いは、都市部と地方では都市部の方が土地価格が高く、建物の建築コストも一般的に高くなります。これは、都市部では土地の供給が少なく需要が高いため土地価格が高騰する一方で、地方では土地の入手が容易で価格も抑えられる傾向にあるためです。また、建築コストは、地域ごとの人件費や資材の価格によっても変動します。

費用を抑えるポイント

続いては、二世帯住宅を建築する上での費用を抑えるポイントを見ていきましょう。「えっ、費用って抑えることができるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、間取りや二世帯住宅のタイプによってはコストダウンも可能です。では具体的に解説していきます。

完全共有型を選んでコストダウン  

完全共有型を選んでコストダウン  

完全共有型とは、文言の通り、生活に必要な設備やお部屋を、親世帯と子世帯で共有する間取りになります。完全に同居するカタチになりますので、玄関、リビング、キッチン、浴室などは、いずれもひとつずつとなります。それに加え、同居する人数に応じて寝室を設けます。親世帯と子世帯が日常的に交流できるため、一緒に暮らしているという感覚を持ちやすくなるという特徴があります。

そして、他のタイプの二世帯住宅では、生活に必要な設備を2つずつ設置しなければなりません。しかし、完全共有型二世帯住宅では生活に必要な設備をすべて共有するため、費用を安く抑えられます。間取りが一般的な住宅とほとんど変わらないため、将来的に一世帯になったときもそのまま住み続けられます。

一部共有型でプライバシーと価格のバランス

一部共有型でプライバシーと価格のバランス

二世帯住宅には、完全共有型・完全分離型・一部共有型とありますが、完全共有型のメリットと完全分離型のメリットを包括した一部共有型のプランも人気があります。

一部・部分共用型二世帯住宅は、一部の設備を両世帯で共有するため、ある程度近い距離で生活できます。生活空間を適度に分けているので、プライバシーを確保しながら程よい距離感を保てます。世帯によって生活の時間帯が異なる場合でも、部分共用型二世帯住宅なら他の世帯に遠慮せず、それまで通りの暮らし方の維持が可能です。また、一部の設備を共有する分、完全分離型二世帯住宅と比較すれば建築費用を安く抑えられます。1階を親世帯、2階を子世帯と分けるケースも多く、共働き世帯や子育て世帯にとってメリットが大きいと言えます。

補助金・減税制度を最大限活用

補助金・減税制度を最大限活用

二世帯住宅は、固定資産税の軽減措置を受けられます。

一戸建て住宅は、家屋が建つ土地の200㎡までが「小規模住宅用地」として扱われます。

二世帯住宅で二戸分とみなされる場合は、400㎡までが「小規模住宅用地」です。

二世帯住宅は「小規模住宅用地」として扱われる土地面積の基準が広いため、固定資産税の軽減措置の対象に合いやすくなるでしょう。

また、二世帯住宅は住宅ローン減税を受けられます。

住宅ローン減税とは、住宅ローンを借り入れて、住宅の新築取得または増改築等をした場合、年末のローン残高の0.7%を所得税から最大13年間控除される制度です。

ただし、住宅ローン減税を受けるには対象要件があります。

2024年1月以降より住宅ローン減税を受けるには、住宅が省エネ基準に適合している必要があります。省エネ性能の種類によって、住宅ローン控除の借入限度額が異なるので確認しましょう。

二世帯住宅の平均費用と坪数別相場例

続いては、二世帯住宅の平均費用と坪通別相場例を見ていきましょう。

二世帯住宅を建てるためには、どれくらいの広さが必要なのか。

価格はいくらになるのか。

など、気になる費用感を見ていきましょう。

二世帯住宅の平均的な建築費はいくら?

ハウスメーカーで建てる注文住宅の場合、坪単価は1坪当たり75万~100万円ほどが相場といわれています。ただし二世帯住宅の場合、お風呂やトイレ、キッチンなど、どの設備を共用にするかによって建築費用に大きな差が出てきます。ちなみに二世帯住宅でも、完全分離タイプが一番建築費の相場が高くなります。目安としては、設備仕様を比較した場合、共用タイプ(完全同居型)で2階トイレを設置した場合は単世帯住宅に比べて25~35万円前後、一部共用型でキッチン・トイレを別で設置した場合80~100万円前後、完全分離型で玄関、玄関収納、キッチン、洗面台、浴室など別で設置した場合200~240万円前後がプラスになります。

建築費の相場ですが、間取りにもよるものの3,200万~5,000万円といわれています。二世帯住宅の場合、建築費を親世代に援助してもらえる点も大きなメリットとなるため、建築費の負担割合についても建てる前にしっかり話し合いをしておきましょう。

40坪の二世帯住宅相場例

40坪の二世帯住宅相場例

40坪の二世帯住宅の費用相場は、完全分離型で2,600万円~4,000万円、一部共有型で2,800万円~4,800万円、完全同居型で2,100万円~3,200万円と、間取りのタイプによって大きく異なります。建物の広さや間取り、設備や構造によって費用は変動するため、詳細な費用を知るには複数の住宅メーカーから見積もりを取ることが重要です。

50坪で建てる場合の費用目安

50坪で建てる場合の費用目安

50坪の二世帯住宅を建てる場合の費用目安は、本体工事のみで3,000万円~5,000万円以上が一般的です。ただし、こちらも、費用は「完全同居型」「部分共有型」「完全分離型」のタイプによって大きく異なり、さらに坪単価や選択する設備、ハウスメーカーによっても変動します。

60坪の二世帯住宅に必要な予算

60坪の二世帯住宅に必要な予算

60坪の二世帯住宅の建築予算は、完全分離型であれば5,000万円~6,000万円程度が目安ですが、ローコスト住宅や同居型・一部共有型を選べば3,000万円台から建築可能です。こちらも、間取りのタイプ、設備、建材、ハウスメーカーによって大きく変動します。

また、60坪の延床面積を実現するためには、それ以上の敷地面積が必要になるため、土地の購入費用も考慮する必要があります。

まとめ

さてこちらの記事では「二世帯住宅の価格相場ガイド」について解説してまいりました。

  • 二世帯住宅の価格相場の概要
  • 費用を左右する主な3要素
  • 費用を抑えるポイント
  • 二世帯住宅の平均費用と坪数別相場例

などについて解説してまいりました。

そして、

これから住宅の購入や建築を検討されている方は、是非こちらの記事を見て、お家づくりを進めてみてください。

きっと家づくりのお役に立てる工夫を学ぶことができると思います。

今後の家づくりの参考にされてみてください。

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この記事に関連したよくある質問

二世帯住宅の平均的な建築費用はどれくらい?

二世帯住宅を建てる費用は、一般的に約3,000万円から5,500万円程度が相場です。このタイプはキッチン、浴室、玄関などの設備が二世帯分必要となり、3つのタイプの中で最も建築費用が高くなります。費用は坪数、地域、設備仕様、間取りなどによって大きく変動するため、具体的な金額を知るにはハウスメーカーや工務店に相談し、概算見積もりを取ることが重要です。

40坪の二世帯住宅を建てるといくらかかる?

二世帯住宅のタイプによっても大きく異なりますが、一般的に約3,000万円から5,500万円程度が相場です。

50坪で建築した場合の相場はいくら?

50坪の二世帯住宅を建てる場合の費用目安は、本体工事のみで3,000万円~5,000万円以上が一般的です。ただし、こちらも、費用は「完全同居型」「部分共有型」「完全分離型」のタイプによって大きく異なり、さらに坪単価や選択する設備、ハウスメーカーによっても変動します。

60坪の二世帯住宅の価格目安は?

60坪の二世帯住宅の建築予算は、完全分離型であれば5,000万円~6,000万円程度が目安ですが、ローコスト住宅や同居型・一部共有型を選べば3,000万円台から建築可能です。こちらも、間取りのタイプ、設備、建材、ハウスメーカーによって大きく変動します。

二世帯住宅は一般住宅と比べてどの程度高くなる?

二世帯住宅は、一般的な住宅より建築費用が高くなる傾向があり、完全同居型では数十万~数百万円高程度ですが、完全分離型では2軒分の設備・建具が必要なため、3~5割程度高くなることがあります。価格は、同居のタイプ(完全同居、部分共用、完全分離)や設備のグレード、建物の規模によって大きく変わります。

地方と都市部での相場差はどれくらい?

二世帯住宅の相場は都市部ほど高くなる傾向にあり、地方の相場と比較して最大で数千万円以上差が出る可能性もあります。具体的な差額は物件のエリア、広さ、設備、仕様などによって大きく変動するため、具体的な物件での比較が必要です。一般的に、都市部は土地の価格が高く、建築資材や職人の人件費も高くなるため、建築費用が上昇します。

建築費をさらに抑える具体的な方法は?

二世帯住宅の建築費を抑えるには、水回りをはじめ共有するスペースを増やし、建物の構造をシンプルにするのが効果的です。また、間取りの設計や設備・内装の仕様を工夫するほか、建材や設備はグレードを下げることもコストカットにつながります。さらに、国や自治体の補助金制度を活用することや、複数の建築会社から見積もりを取って比較することも重要です。

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